「かもめ食堂」
2006年 06月 07日
「食べる」という行為はシンプルだけど人間が生きていく上でかかせない営み。
おいしいごはんとそれを取り巻く人間との間には素敵なドラマが生まれます。
ムーミンで有名な北欧、フィンランドのヘルシンキの街角に素朴でシンプルだけどおいしい食事を売りにした小さな食堂がオープンしました。
そのお店の名前は「かもめ食堂」。
サチエは開店から一ヶ月しても全く客足の見られない「かもめ食堂」のオーナー。
いつか店がおいしいものを食べているお客さんの幸せそうな笑顔でいっぱいになる日を思い描きながら、毎日食器を磨き、休むことなく店を開け続けます。
そんなある日、「かもめ食堂」第一号の客、日本フリークのトンミが来店。
サチエはコーヒーをオーダーした彼から「ガッチャマン」の歌詞を教えてほしいと言われたものの、いくら記憶を辿っても頭に浮かぶのは最初のフレーズのみ。
そんな中偶然立ち寄った本屋で日本人観光客のミドリを発見します。
おそるおそる彼女に近づき、いちかばちかで「ガッチャマン」の歌詞について知ってるか尋ねてみたところ、なんとミドリはその歌詞を知っているとのこと。
サチエは自分の心のもやもやを解決してくれたお礼にと、ミドリを自宅へ招待し、滞在中の宿泊まで勧めると、それに恐縮したミドリは「かもめ食堂」の手伝いを申し出ますが、実際ミドリが働き出してみると来る客といえば先日の来店の特権である「永久無料」のコーヒーを毎日飲みにくるトンミのみ。
あまりの店の閑古鳥っぷりを目にしたミドリは、かもめ食堂が繁盛するようにと彼女なりにあの手この手をサチエに提案するのですが。。。
私も大好きだった「やっぱり猫が好き」の恩田三姉妹役でおなじみの小林聡美さんともたいまさこさんの掛け合いは言わずもがな、そこに片桐はいりさんが加わり、この3人のでこぼこな感じの個性がかなりいい感じにぶつかり合って想像以上のとっても面白い作品に仕上がっていました!
ただでさえ普通に佇んでいるだけでもその醸し出す雰囲気がどことなくほのぼのかつユーモラスな3人なのに、劇中の3人それぞれの話し言葉とかその間合い、動きなど、それぞれの個性的なキャラが如何なく反映された天然かつ自然な振る舞いにさらに笑わずにはいられない!といった感じです。
映画全体に漂っているほのぼの・ゆったり・和やかな感じ。
これって毎日時間に急き立てられ、そして目がまわるほどに溢れかえる情報の山の中で遭難寸前な生活をしている、「早く正確なことこそ美徳」的感覚の持ち主である私たちがいつの間にかどこかに置き忘れてきてしまったものなのでは。。。
これがフィンランドという国なのかーと羨ましさを通り越し、憧れさえ抱いてしまった私。
そういえばマサコさんも映画の中でフィンランドに来た理由として語っていますが、フィンランドには「サウナ我慢世界選手権」、「 携帯電話投げ世界選手権」、「エアギター世界選手権(ギターを弾いている”振り”をして、その上手さを競い合うというもの。日本でも予選があるらしい。。。)」といった珍妙な世界選手権の大会がいくつもあるそう。
なぜこんなことを競うことになったのかが非常に興味深いところですが、これこそがまさしくフィンランドの「のんびり、マイペースに生きていくことを楽しもう!」という国民性を反映したものなんじゃないかと思います。
そしてなんといっても北欧といえば「森」。
豊かで大らかな人間性が育まれるには、やっぱりこの自然っていうものの貢献も大きいだろうし。
フィンランドに暮らす日本人のサチエ。
チャキチャキしていて、マイペース、だけど自分の世界観やコアな部分はしっかり持っている。
そして来るもの拒まず誰でもウェルカム!だけど、自分の意見を他人に押し付けないし、また他人の意見や考えも否定せずなキャラクターの彼女。
「サチエ」というフィルターを通して、フィンランドからのライフスタイルに対する前向きなメッセージが伝わって来たように感じます。
彼女が言った「やりたくないことはやらないだけなんです。」という言葉や、「ずっと同じではいられないですよね。人は変わっていくものですから。」といったことば、とっても胸に響きました。
ちなみにこの「かもめ食堂」、ストーリーの舞台であるフィンランドでの9月劇場公開も決定したそうです!
意外や意外、フィンランドの首都であるヘルシンキへは日本から直行便で9時間半という実は日本から一番近いヨーロッパであるそう。
舞台は北欧のフィンランドということで、もちろんマリメッコやスタイリッシュなスカンジナビアンデザインのインテリアの数々にも注目です。(ちなみに私はもたいさんが着ていた小鳥のプリントのシャツにフォーリンラブでした。)
でもそれよりも何よりも映画を観終わったあとは、無性に日本のソウルフード、おにぎりが恋しくなること間違いなし。
お腹が空いた状態でこの映画を観に行くのは間違いなく危険です(笑)。
・「かもめ食堂」 http://www.kamome-movie.com/
・「かもめ食堂」ロケ地でまわるヘルシンキ地図(フィンランド政府観光局)
http://www.moimoifinland.com/movies_kamome-map.html
・「かもめ食堂」とフィンランド料理(フィンランド政府観光局)
http://www.moimoifinland.com/movies_kamome-food.html
おいしいごはんとそれを取り巻く人間との間には素敵なドラマが生まれます。
ムーミンで有名な北欧、フィンランドのヘルシンキの街角に素朴でシンプルだけどおいしい食事を売りにした小さな食堂がオープンしました。
そのお店の名前は「かもめ食堂」。
サチエは開店から一ヶ月しても全く客足の見られない「かもめ食堂」のオーナー。
いつか店がおいしいものを食べているお客さんの幸せそうな笑顔でいっぱいになる日を思い描きながら、毎日食器を磨き、休むことなく店を開け続けます。
そんなある日、「かもめ食堂」第一号の客、日本フリークのトンミが来店。
サチエはコーヒーをオーダーした彼から「ガッチャマン」の歌詞を教えてほしいと言われたものの、いくら記憶を辿っても頭に浮かぶのは最初のフレーズのみ。
そんな中偶然立ち寄った本屋で日本人観光客のミドリを発見します。
おそるおそる彼女に近づき、いちかばちかで「ガッチャマン」の歌詞について知ってるか尋ねてみたところ、なんとミドリはその歌詞を知っているとのこと。
サチエは自分の心のもやもやを解決してくれたお礼にと、ミドリを自宅へ招待し、滞在中の宿泊まで勧めると、それに恐縮したミドリは「かもめ食堂」の手伝いを申し出ますが、実際ミドリが働き出してみると来る客といえば先日の来店の特権である「永久無料」のコーヒーを毎日飲みにくるトンミのみ。
あまりの店の閑古鳥っぷりを目にしたミドリは、かもめ食堂が繁盛するようにと彼女なりにあの手この手をサチエに提案するのですが。。。
私も大好きだった「やっぱり猫が好き」の恩田三姉妹役でおなじみの小林聡美さんともたいまさこさんの掛け合いは言わずもがな、そこに片桐はいりさんが加わり、この3人のでこぼこな感じの個性がかなりいい感じにぶつかり合って想像以上のとっても面白い作品に仕上がっていました!
ただでさえ普通に佇んでいるだけでもその醸し出す雰囲気がどことなくほのぼのかつユーモラスな3人なのに、劇中の3人それぞれの話し言葉とかその間合い、動きなど、それぞれの個性的なキャラが如何なく反映された天然かつ自然な振る舞いにさらに笑わずにはいられない!といった感じです。
映画全体に漂っているほのぼの・ゆったり・和やかな感じ。
これって毎日時間に急き立てられ、そして目がまわるほどに溢れかえる情報の山の中で遭難寸前な生活をしている、「早く正確なことこそ美徳」的感覚の持ち主である私たちがいつの間にかどこかに置き忘れてきてしまったものなのでは。。。
これがフィンランドという国なのかーと羨ましさを通り越し、憧れさえ抱いてしまった私。
そういえばマサコさんも映画の中でフィンランドに来た理由として語っていますが、フィンランドには「サウナ我慢世界選手権」、「 携帯電話投げ世界選手権」、「エアギター世界選手権(ギターを弾いている”振り”をして、その上手さを競い合うというもの。日本でも予選があるらしい。。。)」といった珍妙な世界選手権の大会がいくつもあるそう。
なぜこんなことを競うことになったのかが非常に興味深いところですが、これこそがまさしくフィンランドの「のんびり、マイペースに生きていくことを楽しもう!」という国民性を反映したものなんじゃないかと思います。
そしてなんといっても北欧といえば「森」。
豊かで大らかな人間性が育まれるには、やっぱりこの自然っていうものの貢献も大きいだろうし。
フィンランドに暮らす日本人のサチエ。
チャキチャキしていて、マイペース、だけど自分の世界観やコアな部分はしっかり持っている。
そして来るもの拒まず誰でもウェルカム!だけど、自分の意見を他人に押し付けないし、また他人の意見や考えも否定せずなキャラクターの彼女。
「サチエ」というフィルターを通して、フィンランドからのライフスタイルに対する前向きなメッセージが伝わって来たように感じます。
彼女が言った「やりたくないことはやらないだけなんです。」という言葉や、「ずっと同じではいられないですよね。人は変わっていくものですから。」といったことば、とっても胸に響きました。
ちなみにこの「かもめ食堂」、ストーリーの舞台であるフィンランドでの9月劇場公開も決定したそうです!
意外や意外、フィンランドの首都であるヘルシンキへは日本から直行便で9時間半という実は日本から一番近いヨーロッパであるそう。
舞台は北欧のフィンランドということで、もちろんマリメッコやスタイリッシュなスカンジナビアンデザインのインテリアの数々にも注目です。(ちなみに私はもたいさんが着ていた小鳥のプリントのシャツにフォーリンラブでした。)
でもそれよりも何よりも映画を観終わったあとは、無性に日本のソウルフード、おにぎりが恋しくなること間違いなし。
お腹が空いた状態でこの映画を観に行くのは間違いなく危険です(笑)。
・「かもめ食堂」 http://www.kamome-movie.com/
・「かもめ食堂」ロケ地でまわるヘルシンキ地図(フィンランド政府観光局)
http://www.moimoifinland.com/movies_kamome-map.html
・「かもめ食堂」とフィンランド料理(フィンランド政府観光局)
http://www.moimoifinland.com/movies_kamome-food.html
by chappyhappy86
| 2006-06-07 23:55
| movie